識字・日本語センター

【報告】「識字・日本語教室の みんなで学ぶ 人権学習教材」第1回学習会開催

学習会「いっしょにつくろう! 識字・日本語教室の みんなで学ぶ 人権学習教材」の第1回が8月22日(日)、難波市民学習センターで開催された。講師(進行役)は大阪教育大学名誉教授の森 実さん。会場参加とオンライン参加(ハイブリッド)あわせて24人が参加した。主催は、識字・日本語センター、識字・日本語連絡会。

この学習会は、「だい30かいよみかきこうりゅうかい2019」で起こった差別事象を踏まえて、現場からできることをやっていこうと企画された取組のひとつ。第1回は、この事業において人権学習モデル教室となっている教室のうち加島識字学級、日之出よみかき教室(木曜日)、高砂日本語教室、住吉輪読会(土曜組)からこれまで実践してきた人権学習について報告があった。学習者を中心に据えた学習活動や、地元支部からゲストを招いての部落問題学習、新型コロナ感染拡大のために休講中の学習者の声を集めた「コロナ奮闘記」、身近な生活から人権を考える「人権カルタ」などの実践だ。

実践報告後の交流で、学習をすすめるにあたってのポイントが整理された。部落問題学習は、つい歴史からはいってしまいがちだが、いろいろな国や地域で生まれ育った人たちが参加している識字・日本語教室では、歴史よりも現状、とくにいまを生きている人の体験や思いから入り、経験を共有する学習の方が学びやすい。また、普段から関わりのある地元支部の人にきてもらい、話してもらうと構えずに自らの経験と重ねて学習がすすめられる。日本語の読み・書き・話すことが困難な学習者にとっても、経験を通じて学習できるよう組み立てられれば、学びあえる。場合によっては、日本で生まれ育った人たちばかりの学習会よりも深く学べる。ことばの習得状況により人権学習ができるのか、できないのかなど振り回されるのはもったいないなど共有した。

また、「日本語がまだまだこれからという人が人権学習をできるのか」という問に対しては、「日本語のできないかわいそうな人に日本語を教えてあげる教室」をめざすのか、「ともに人権を守るために自ら立ち上がる人たちが広がるような教室」をめざすのかによっても異なるのではないかという意見も出された。

それとも関連して、アメリカのある識字教室では、「自分の語りたいことを語れるよう英語を学ぶ」という合い言葉で、移民自身が自分たちの権利獲得に向けて闘うために必要なことを学ぶ場として実践されているということも紹介された。これは、被差別部落の識字がもともと大切にしてきたことだ。今の識字・日本語教室がどのようなことを大事にしながら進めていくべきかなど、さまざまな意見が出され、活動をふりかえる機会にもなった。

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