部落解放第19回全国識字経験交流集会が2022年10月1~2日、兵庫県姫路市内で開催された。
全国の8府県から105人が参加した。例年であれば2年に1度開催されていたが、新型コロナウイルス感染拡大のため、1年遅れての開催となった。
開会に先立つオープニングでは、高齢者和太鼓「集」による演奏。力強い演奏に会場からは拍手が湧き上がった。
主催者あいさつ、地元歓迎あいさつののち、基調提案があり、その後特別報告が行われた。
特別報告では大阪教育大学名誉教授の森実さんが「『識字・水平社100年宣言』をつくろう!」をテーマに報告。100年前に書かれた水平社宣言を今の差別の現実と重ね合わせ読むことで、現代差別の特徴、そして解決の道筋が見えてくる。水平社宣言を改めて読み直し、そして識字に関わる人たちによって自分たちの「識字・水平社100年宣言」を編んでいこうという提案を受け、各教室で実践している人たちからの発言も相次いだ。
分科会は2つに分かれて開催。1つの分科会は4つの分散会に分かれ、特別報告を受けて「識字・水平社100年宣言」づくりに向けて参加者の体験や思いを交流した。各教室での取り組みを紹介しながら、それぞれの生い立ちや、悔しかったことなどをグループに分かれて話し合った。もう一つの分科会は、鎌田慧さんが講師となり文章教室を開催。
2日目は、1日目の2分科会4分散会の報告ののち、特別報告として、ひょうご夜間中学をひろげる会の桜井克典・事務局長から「兵庫県における夜間中学校の現状と課題」をテーマに報告があった。
さまざまな事情で、当日参加できない人には、事前に、私の水平社社宣言を主催者または当センターに送っていただいた。送っていただいた作品はすべて、当日、全体会を開催した会場一面に貼り出した。各教室での実践を宣言などを通じて知ることがで来た。また、全国識字学級実態調査に関連して、お送りいただいた識字作品集なども当日見ていただけるように設置した。また、識字・日本語センター等でこのかん発行している識字・日本語学習に関わる冊子なども配布(無料)した。
今年はセンターとして、識字月間も定め取り組みを進めた。各地でで来た月間ポスターの展示も行い、手作りの識字缶バッジも配布した。
先にお送りいただいたそれぞれの宣言文、当日書かれた宣言文などは現在とりまとめ中である。それぞれのことばを編み、今後「識字・水平社100年宣言」にまとめ発表する予定である。